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PLUTO 5―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より (5) (ビッグコミックス)PLUTO 5―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より (5) (ビッグコミックス)
浦沢直樹/手塚治虫
小学館刊
発売日 2007-11-30
価格:¥550(税込)
オススメ度:★★★★


感情を持ったロボット
フィナーレに向けての最後のフリの巻ですね。
この巻でだけみても非常に完成度の高い仕上がりになってます。

ロボットは、人間の為に造られたのであるから、人間にとって害になるロボットは、失敗作なのですが、人間はより高性能で人間に近いロボットを目指している中、一体のロボットが人を殺してしまうのです。
もちろん失敗作ですが、ロボットが憎しみ、いわゆる感情を持った段階でそのロボットは、もう人間です。
だから人間とロボットは近づきすぎてはいけないんですね。
失敗作こそが実は完成だったんですね。
テーマ性もしっかりしていて骨太な作品です。

それにしても浦沢直樹は、相変わらず凄い構成力ですね。
先のよめない展開、練りこまれた物語という点に関していえば、浦沢直樹の右にでるものはいないんじゃないかなあ。

もちろん手塚治虫の原作も読んでますが、原作とは違った形で充分に楽しめます。

ロボットに憎悪の感情はあるか?
このマンガの中で、ロボットを作成する時には
ロボットは人間を殺せない」
「憎悪の感情を持たせない」
という前提条件プログラムを組み込んでいる。
また、ロボットの記憶は、定期的なメンテナンスで消してしまうことができる。
しかし、主人公であるゲジヒトは、憎悪の感情を持ち、消し去ったはずの記憶が残っているようである....。

一方、プルートゥの謎は、以前、謎のままです。

アトムのままで?

人間の痕跡がない殺人事件
プルートゥ

残された謎のメッセージ
プルートゥ

手塚治虫原作
浦沢直樹アレンジ

アトムが主人公ではない

第32話/記憶の傷跡の巻
第33話/勝者、賢者、生者の巻
第34話/神の選択の巻
第35話/応答せよゲジヒトの巻
第36話/憎悪の追跡の巻
第37話/悲しき訪問者の巻
第38話/60億の混沌の巻
第39話/獄中の王の巻

を収録

重要参考人アドルフ・ハースを護衛任務中のゲジヒトセーフハウスへの護送中に彼から
「俺の兄貴を殺したお前は、人殺しの機械だ」
と告白されるセーフハウスへアドルフをひとり残すゲジヒトは“人工知能矯正キャンプ”へ
そこで衝撃の事実が明らかに・・・

人間は「忘れる」ことができるが
ロボットは「消去」で忘れることができるのか
憎しみも悲しみも残ることはないのか

一方ヘラクレスが例の竜巻に挑む!
もう一人のロボットがそれを上空から観察するものの!

アトムは眠ったままだったが
製作者の彼の人が現れ修復をおえる

アトムは目覚めない
原因は彼の人が以前に作った
最強のロボットと同じと断言
そのロボットもいまだ眠ったままだというが
果たして?
対処法はわかっているものの
それを実施したアトムアトムのままなのか?

一方ゲジヒトは某国の牢の中で
プルートゥの名を耳にする

原作を知る者は新たな視点に驚愕
知らないものも斬新なストーリーに逼迫
目が離せない作品です

あとがきも必読


ロボットは人間のメタファーである。

戦うための「回路がない」エプシロン
一方「戦うためにできている」ヘラクレス
人間をはるかに凌駕する能力を持ちながら、不要な「回路」をもたないロボット
60億の人間の人格をシュミレートされた、目覚めない人工知能。
人工知能を目覚めさせる方法はわかっている。それは、「偏り」を注入すること。
そして・・・モンスター・プルートゥ
現代の日本の、おそらくはそれを先取りする形で現れるネットの風景と、そのモチーフが、著しく重なっている。
とびお」を作って一緒に暮らす、天馬博士の悲しみ。
愛するものの心を求める、エゴのかなしみが、そっと置かれ、憎悪のもつ悲しみというか、憎悪が人間のなにかを支えているようにも思われる。
そのテーマに、かぎりない切なさを感じる。

私は、アトムに、目覚めて欲しくない。
あるいは、目覚めて欲しい。
ごく普通の、なんのとりえもない、少しだけ聡明で輝きにみちた、平凡な子供として。


原作ありには滅法強し!

浦沢直樹ファンの皆さんはとっくにお気づきかと思いますが原作がある作品については滅法強い!

20世紀少年も終わったことだし連載のSPEEDをあげていただければさらに言うことなし。


クライマックスに進む踊り場。

物語が進むにつれて構想の雄大さが感じられます。
じっくりと話を進めているのが良いですね。
なかなか先に進まないのが難点ですが、此方もこの作品とは先を急がずじっくりとつきあってゆく必要がありそうです。
手塚治虫作品でも見られた映画のような小間割りがこの作品でもしっかりと生かされています。
こういうところが、大胆な新解釈を与えていてもオリジナルへのリスペクトが感じられる部分です。
5巻はクライマックスに進む踊り場といえるでしょうか。後半に期待を高まるばかりです。


気づいている方もいると思いますが・・

これは手塚治虫先生の「地上最大~~」と倒される順番まで同じなんですよね。

つまり、1番最後に生き残るのはあの2人という事なんだと分かっていても先が読めない緊迫感で楽しみでたまりせん。

ただ、浦沢直樹先生って話が長引けば長引くほど矛盾とかだらけた部分が増えてしまうのでできれが7巻くらいで完結してくれたら
理想的なのですが・・・。


謎がさらなる謎を呼ぶ展開

 高性能スーパー・ロボットの連続破壊事件と、第39次中央アジア紛争・ボラー調査団のメンバーの連続殺人事件が、依然、現在進行形で継続中の本書・第5集。
人間がロボットに憎悪の感情を抱く一方で、ロボットが人間に対して持つ憎しみや、人間とロボット双方の心をむしばむ深い悲しみといったテーマが、作品全体を覆っていますね。
読んでいて、少しずつ息苦しくなってくるような話の展開。
謎がさらなる謎を呼ぶ雰囲気に、強い圧迫感を覚えました。
「人間とロボットの境界線て、なんだろう?」
「人間が抱く憎しみと、ロボットが抱く憎しみに、何か違いがあるのだろうか?」
などと考えさせられながら、頁をめくっていったのだけれど・・・・・・。
本書を読んだ限りでは、まだ、答は見つかりません。
それくらい、ここでのスーパーロボットたちの感情は人間に近い、というか、人間よりも優れている気がします。
Act.32「記憶の傷跡の巻」~Act.39「獄中の王の巻」を収録。
このなかでは、悲しみに暮れる感情をキャッチするウランの姿を描いた一章が、心にしみましたね。
重苦しい気分に駆られた本書のなかで、この章に唯一、ほっとしました。
アトムは、これからどうなるのか。
天馬博士は、一体何を考えているのか。
本書のラストの景色が意味するものは何なのか。
いくつもの「?」が、頭の中で点滅しています。
巻末の予告文章によれば、スーパーロボット刑事ゲジヒトが、謎の怪物プルートゥに迫り、対決する模様。
来年発売予定の「006」こと第6集が、待ち遠しい限り。

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