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モンスターの眠りモンスターの眠り
大友 克洋 /エンキ ビラル
河出書房新社 刊
発売日 1998-12
価格:¥2,993(税込)
発送可能時期:通常4~6週間以内に発送
オススメ度:★★★★





ビジュアルだけじゃない!
 旧ユーゴスラヴィアの理論家スラヴォイ・シジェクによれば、先のユーゴ紛争は、それぞれの国が自らを「東洋的野蛮」に対して「ヨーロッパ文明」を守る境界線として位置付ける争いだったそうです。同じく旧ユーゴ出身のエンキ・ビラルの描く『モンスターの眠り』の3人の主人公は、戦闘中のサラエボに生まれ、30年後の未来ではそれぞれ境界線上の人生を送っています。イスラム教徒の名を持ちながら、アナーキーに徹するアミール。イスラエル紛争を解決した(という設定の)政治家を義父に持つ天文学者レイラ。NIKEという無国籍な名を持つ記憶のスペシャリスト=未だ「歴史」の中に生きている、ナイク。3人はオプスキュランティス・オーダーという謎の組織の台頭により、運命を引き合わせていきます。「!!統」の完全保存を目的とするオプスキュランティズム=反啓蒙主義は近代世界が内包する分裂や矛盾を隠蔽し、統一性の幻想を捏造する考え方に結びつきます。これに立ち向かうにはいかなる境界線を死守し、あるいは破棄していかねばならないのでしょうか?コジェーヴが「歴史以後」の生き方として挙げた「アメリカ的消費生活」でも「日本的スノビズム」でもない、フランス+東欧的な第3のモデルをこの3部作(予)が示してくれるかもしれません。彼ら3人はシジェクのいう境界線の「外部」に生まれ、そのエッジに沿って未来に生きているのですから。 ビラル作品はビジュアルのみならず、鋭い洞察力に支えられた深遠なストーリーにも魅力があります。是非邦訳版で読んでみて下さい。フォントまでこだわったフ!!!ンス版を同時に購入するのもいいと思います(日本語のフォントも、もう少し厳選して欲しい...)。サブテキストとして坂口 尚の『石の花』をお薦めします。


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